はじめに
ネットの歴史というと、サービスの開始年や、技術の進歩で語られることが多いと思います。
でも、一般の主婦の側から見ると、歴史はちょっと違って見えます。「世の中で始まった年」と「私の暮らしに届いた年」には、ズレがあるからです。
この記事では、世の中のネット史と、私の使い方の年表を、重ねて並べてみます。
| 年 | 世の中では | 私にとっては |
|---|---|---|
| 1999 | iモード開始。携帯でネットが見られる時代に | ― |
| 2004 | mixi開始 | ガラケーでmixiに書き始める(私のネット人生のはじまり) |
| 2000年代後半 | Facebookが日本にも広がり始める | Facebookで活動。知り合いの「自慢」といいねの数に疲れ果てる(最初のアカウントは削除済み) |
| 2008 | iPhoneが日本に来る | スマホ=iPhoneの暮らしへ |
| 2010 | Instagram開始 | ―(私が使うのは、もう少し先) |
| 2011 | はてなブログ開始、LINE開始 | ― |
| 2013 | メルカリ開始、フリマアプリの時代 | ― |
| 2014 | note開始 | ― |
| 2010年代半ば | LINEが連絡の中心に。「既読」の時代 | ママ友LINEグループがしんどくなり、抜けて、連絡はメールにしてもらう |
| 2016 | ― | Facebookに疲れて、はてなへ。素の自分を書くIT関係者がきっかけ(ブログの原点)。Instagramでも庭の記録を開始 |
| 2017 | 「インスタ映え」が流行語になる | はてなでAdSense合格。5つのサービスのPVを比べる記事も書いていた(2月) |
| 2018 | ― | フリマデビュー(メルカリ8月、ラクマ11月)。通算取引は1,000件超へ |
| 2019 | ― | ブログ総アクセス10,016、AdSense累計3,422円の記録 |
| 2022 | ChatGPT公開、AIブーム | まだAIに触れていない(このズレが面白い) |
| 2025 | 生成AIが暮らしに広がる | noteで復活(8月)→ Gemini開始(10月)→ WordPress開設(12月) |
| 2026 | AIが家庭に入る時代 | Muse開始(10月)。Instagramでは勉強やvlogの発信。20年分を「情報統合保管箱」に |
ガラケーの時代(1999年〜)
1999年、iモードが始まって、携帯電話でネットが見られる時代になりました。2004年にはmixiが始まります。
私がネットに書き始めたのは、この頃です。ガラケーでmixiに日記を書いていました。パソコンは持っていないし、子育ての合間に、片手で書ける場所がそこでした。
世の中では「SNSの始まり」と言われる時代。私にとっては「やっと書く場所ができた」時代でした。
ブログの時代(2011年〜)
2011年、はてなブログが始まります。LINEが始まったのもこの年です。
私が本格的に書き始めたのは2016年。その前に、私はFacebookにいました。新米ママの頃に流行り始めたFacebookで、リアルな知り合いとつながって、みんなの「〇〇自慢」に疲れ果てていました。いいねの数を気にして、優越感と劣等感のあいだで消耗する毎日。当時の記録にも「いいね!を気にしすぎて消耗するようになり、見る専になった」と書いています。
そんなとき、丸裸の自分をさらけ出して、ネットを自由自在にあやつるIT関係者の投稿を見かけました。その人がはてなブログをしていたから、私もはてなを始めた。それが、私のブログの原点です。
実名のFacebookとは逆の、匿名で本音を書ける場所。はてなブログで日記を書き続け、2017年にはアドセンスに合格しました。西川のお布団の記事が、検索で長く読まれたりもしました。
連絡のほうでも、同じことが起きていました。LINEが広がって、ママ友のグループLINEにも入りましたが、既読のタイミングで気を遣ったり、距離が近くなりすぎたりで、しんどくなってしまいました。結局、グループを抜けて、私への連絡はメールに変えてもらった、と記録に残っています。強いつながりより、付かず離れずの距離。その感覚は、ブログの書き方にも通じていたと思います。
2017年2月には、はてな、アメブロ、Ameba Ownd、LINE、noteという5つのサービスのPVを比べる記事まで書いています。あちこちに場所を持って、比べたり試したり。「古巣を色んなところに作っておく」という私のクセは、この頃からでした。
2019年3月の自分の記録では、ブログの総アクセスが10,016、アドセンスの収益は累計3,422円。小さな数字ですが、主婦の私には大きな達成感でした。
フリマの時代(2013年〜)
2013年にメルカリが始まって、フリマアプリの時代が来ます。
私がフリマデビューしたのは2018年。最初は買うだけでしたが、やがて売る側にもなりました。メルカリ、ラクマ、ヤフオク、Yahooフリマ。評価を積み上げるのが楽しくて、通算の取引は1,000件を超えます。
家にいる主婦にとって、フリマは社会とつながれる窓でした。世の中では「CtoCの普及」と言われる時代です。
スマホ全盛と、ブログの静けさ(2010年代後半〜)
スマホが当たり前になって、ネットは「顔と声と暮らしを見せる」場所に変わっていきました。Instagramは2010年に始まり、2017年には「インスタ映え」が流行語になるほどに。インスタグラマーやYouTuberが主役の時代です。
私自身は、2016年にはInstagramで庭の記録を投稿していました。ただ、それは静かな片隅の使い方で、華やかな主流とは別の場所でした。
私はというと、その流れには乗れませんでした。ブログは少しずつ静かになり、はてなのブログは、私だけが読む「壺」のような場所になっていきました。
AIの時代(2022年〜)
2022年にChatGPTが公開されて、AIブームが来ます。でも、私はこの波にも乗りませんでした。AIに触れたことがないまま、2025年を迎えます。
転機は2025年10月。noteのイベントでGeminiに触れて、そこから私のAIの13ヶ月が始まりました。同年12月にWordPressを開設し、2026年にはAIと一緒に、20年分の記録を整理するところまで来ました。
世の中の年表では「生成AIの普及期」。私の年表では「やっと追いついた年」です。
残らなかったもの
年表には、空白もあります。
はじめの頃、Facebookで活動していた時期がありました。その最初のアカウントは消してしまったので、記録は何も残っていません。昔のTwitterのアカウントも、削除済みです。
残せる範囲だけを残す。それがこの保管箱の前提で、空白もまた、私のネット史の一部なんだと思います。
年表にして見えたこと
並べてみると、私のネット人生は、いつも少し遅れて世の中に追いついていました。
でも、遅れていたからこそ、逆に分かることもあります。サービスが始まった年ではなく、普通の人の暮らしに届いた年こそが、その技術の本当の歴史なのかもしれません。
そして、新米ママの頃の私は、自分のキャパも、ママ友との距離の取り方も手探りで、失敗ばかりでした。今は、自分の得手不得手が分かるようになって、トラブルにならない世渡りの仕方、人との付き合い方を身につけました。FacebookやLINEでの失敗も、無駄ではなかったんだと思います。
まとめ
振り返ると、私の20年は一直線ではありませんでした。
ブログからInstagramへ、そしてフリマへ。寄り道しながらも、またブログに戻る。その繰り返しでした。
ネットの歴史は、技術の年表だけでは書けません。使う側の普通の人の年表があって、初めて暮らしの歴史になります。
ガラケーで書き始めた主婦の20年が、その一片になればうれしいです。


